ベーシックデザイン(3)
課題1:ペントレイ

デザインの導入として、本演習(ベーシックデザイン(3))を実施する。
教学の目的は:(1)技法の習得(2)要素の理解(3)目標の確立


本課題の具体教学目標

(1)デザインの表現力

素材の特性と技法錫(すず)という材料を例として、鋳造原理を理解する。

(2)デザインのメカニズム

造形の記述と構成モチーフの抽象化簡略化


鋳造技法:

鋳造(ちゅうぞう、英casting)とは、金属材料(主に鉄・アルミ合金・銅・真鍮など)を融点よりも高い温度で熱して液体にしたあと、型に流し込み、冷やして目的の形状に固める加工方法である。
なお、鋳造に使用する型のことを鋳型(いがた)といい、鋳造でできた製品のことを鋳物(いもの)という。

鋳造技法の種類:


■砂型鋳造法(Sand Mold Casting)

生砂型鋳造法(手込造型、および機械造型)
乾燥型鋳造法
自硬性鋳型鋳造法
熱硬化型鋳型鋳造法(シェルモールド法)
ガス硬化型鋳造法
消失模型鋳造法(Lost-Foam Casting, LFC)またはフルモールド法(Full Mold Casting)
Vプロセス鋳造法(V Process、減圧造型鋳造法)
凍結鋳型鋳造法

■石膏鋳造法(Plaster Casting)
■精密鋳造法(Precision Casting)

シェルモールド鋳造法(Shell Mold Process, Shell molding)
インベストメント鋳造法(Investment Casting Process、ロストワックス鋳造法 Lost wax casting process)
ショープロセス(Show Process)
Hプロセス鋳造法(H process)

■金型鋳造法(Metal Mold Casting)

重力鋳造法
ダイカスト法(Die Casting, Die-Casting)
低圧鋳造法(Low Pressure Casting)
高圧鋳造法(High Pressure Casting)

■遠心鋳造法(Centrifugal Casting)
■連続鋳造法(Continuous Casting)


課題のプロセス:

■構想展開:モチーフ考案、カタチの抽象化・簡略化、製造条件に従うカタチ調整、大きさの検討など。
■型紙制作:カタチによって部品分解(必要あれば)、図面化、型紙を作る
■型製作:(ヒートカッターを利用する場合)両面テープで型紙を材料に貼り付け、型に沿って切る、カッターナイフで切る、はんだごてなどで加工する、スチノリで接着する、サンドペーパーで表面を仕上げる等々。

■砂型用砂を準備:正しい割合の水と砂をよく混ぜる

■型セット:形状の細かい部分に砂を詰めておく、流れを考量して枠の中に型をセット、棒などを使って砂をしっかり詰めておく

■型セット:反転して湯口に目印をつける、もう一つ枠をつけて砂を詰めて湯口を作る、

■鋳込み:錫を溶かす。

■鋳込み:溶けた金属を少しずつ湯口まで注入する。

■鋳物を取り出す:温度が下がってから鋳物を取り出す、砂をきれいに除去する。

■表面仕上げ:湯口を切り落とす、ヤスリやサンドペーパーなどで磨きを行う、必要に応じて水研やハブをする。

■完成

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