ベーシックデザイン(3)
課題1:ペントレイ

デザインの導入として、本演習(ベーシックデザイン(3))を実施する。
教学の目的は:(1)技法の習得(2)要素の理解(3)目標の確立


本課題の具体教学目標

(1)デザインの表現力

素材の特性と技法アクリル板を例として、真空成形の原理を理解する。

(2)デザインのメカニズム

造形の記述と構成使用目的から形態を考える。


真空成型(バキュームフォーム)

真空成型(英Vacuum Forming)とは、薄い熱可塑性樹脂の板を熱して軟化させ、木などで出来た元型に密着させて成型する手法である。

バキュームフォームを行うための機材は、樹脂板を熱するヒーター、樹脂板をセットする枠、元型を置く台、空気を吸引するための真空ポンプから成る。元型を置く台には無数の小穴が空いており、その下に真空ポンプから導かれた吸引ダクトが装着されている。まず、枠に樹脂板をセットし、ヒーターをかぶせて熱する。樹脂板が軟化したらヒーターを離し、元型を乗せた台の上に枠をかぶせ、真空ポンプを作動させて枠と台の間の空気を抜き、元型に吸着させる。樹脂板が冷えて再び硬化したら元型からはがす。こうして元型と同じ凹凸がついた樹脂板が出来上がる。

[参考資料]


課題のプロセス:

■構想展開:置く予定するモノを決定、モノの形状・寸法などを確認、置き方から考案。
■構想修正:美しさの修正、製造条件に従ってカタチを調整(抜き勾配など)、大きさの検討など。


■図面制作:使用するアクリル板の厚さと木型の高度、テーパーを配慮した上に、図面化する。
■木型製作:コピーした平面図を木型の材料(MDF板)に貼り付けて、木型を制作する。


■木型製作:内部の切り抜きをボール盤や糸ノコなどで行う、ヤスリやサンドペーパーで断面を仕上げる。

■木型仕上げ:板を接着して、テーパー加工をする。

■木型完成

■吸引用の穴を開ける

■成形準備:最終確認をし、離形剤を表面に付く。

■真空成形:木型を成型器にセットする

■真空成形:材料(アクリル板)をセットする。

■真空成形:材料(アクリル板)を加熱する。

■真空成形:材料(アクリル板)を木型に吸着させる。

■真空成形:アクリル板から木型を外す。

■切り離し:アクリルカッターなどで切り離す、バンドソーやノコギリなどでおおよその形に切る。

■整形:等高線を引く、ベルトサンダーやサンドペーパーなどできれいに仕上げる。

■仕上げ:切り口の断面を水砥ぎ

■着色:裏からアクリル絵の具などで着彩する。

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