石津亮 « ファッション造形学科

PRIZE

: 情報化時代のブランドコミュニケーション; 　現在の社会は、「いかに作るか」から「いかに需要を創造するか」が問われる時代となった。これまでは製品を中心としたモノづくり志向が強く、モノに新しい価値を付加した産業が主流となっていた。しかし、これからの時代はモノづくりそのものから、企画力やプロデュース力へと移り変わりつつある。すなわちマーケティング力の強化が重要視されるだろう。
　アパレル市場では、マーケティング競争が激化し、差別化戦略が必須となってきた。この現状から、価格競争に陥るケースが多く、売れても利益の出ない悪循環となっている。また、安価な価格政策や同質化によって服に対する愛着が薄れ、使い捨ての傾向が増加している。このような悪循環に陥ることや、服の使い捨て増加等の問題点は「ブランドの価値」が薄れてきていることにあるのではないか。そのためには、ブランドの価値を伝えることが重要ではないだろうか。
　本稿では、ブランドの価値を伝えるべく、アパレルの内在する諸問題を多様な視点から捉え、解決する手段・方策について研究し、顧客や顧客と接する従業員へのブランドコミュニケーションについて考察を行った。