いつでもどこでも巡業 ver. 0.8 2007

<巡業シリーズ>
普段何気なく眼に映っている日常の景色は、様々なモノたちと人々とが混在し微細に変化しながら常に新たな景色として更新され続けている。
我々は、それを“け-しき” (「け」; 景 / その地と人との造りし"もの"- 「しき」; 色 / "ひと" )と呼び、様々な地で、ビデオ撮影している。
一旦映像として切り取られ記録された景色は、一瞬一瞬の半透明な画像の重なりにより、"ひと"は潜像となって霧散し、"もの"だけが 「動きの景色」 として浮かび上がる。
薄らとしたざらつきを持った質量の重い煙のような不気味なコード化できないそれ(画像空間)は、生成し続けながらも固有の顔/名前をもった「風景そのもの」として立ち上がり新たな世界を見せ始める。


<ver.0.82>
岐阜・名古屋の街中を歩き、正座し、立ち尽くし、時にはモノクロに描かれた我ら三人の人形を置く。
そこで見つけた「あわい」の景色を、プログラム処理(全フレームをある一定の透明度にし重ねていく画像)編集により創出された”動きの景色”として、三台の高画質モニターで映し出す。 と同時に、展示空間に配置した三人の極楽人形とモニターを見る鑑賞者とをカメラで撮り、プログラム処理した映像をリアルタイムに館内の壁一面に”動きの景”として映し出した作品。
<素材> 47inchモニター×3台・HDVレコーダー・ラジオ・トランスミッター・P.C.・ビデオカメラ・プロジェグター・原寸大極楽ブラザーズ平面人形・カーペット・クション他